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10.25

『スプリング・ブレイカーズ』

エコかなんか知らんけどネットでしかチケット取れないとかややこしいてようわからんしと今回は完全にスルーすつもりだった東京国際映画祭 ですが、親切な御方が誘ってくれたので実はかなり見たかったハーモニー・コリン監督最新作『スプリング・ブレイカーズ』だけはなんとか。五年振りの新作、単に、カラフルなビキニ姿の女の子たちに手錠をかけて裁判所に立たせたかっただけじゃないかという気がしなくもないが、大変面白かったです。ざっくり一言で印象をまとめると、ものすごくガラの悪いソフィア・コッポラみたいな映画。楽しそうでしょ。
冒頭から、ビーチで大騒ぎする上半身裸のねーちゃん(見事な豊胸おっぱいの嵐)やマッチョな男たち、ほんと『ピラニア3D』かと錯覚する程のアッパーなテンション、その後も、アメリカの大学生ってこんなに馬鹿なのかとちょっと不安になるぐらい乱痴気とばか騒ぎを繰り返す金髪の少女たち(みんな大して可愛くない…)、爆音で流れる音楽と銃声、正視したくない程の黒人女のセルライト、昨日↓はあんなに静かに死にたがってた娘たちが、ここでは春休みをエンジョイしないと死んでしまうかのように大暴れ。楽しいけど切ないけど気味よくて、NYのクラブキッズが大人になって西海岸でこんな映画を撮るようになったのかと、なんか勝手に感慨深かった。欲を言えば最後の銃撃シーンでブリちゃん流して欲しかったかなー。
しかしとにかく正体不明なくらい変身してはじけまくってたディーラー役のジェームズ・フランコ(CKの香水がツボ過ぎた)が最高で、この人、実際には七つの大学で学び修士号や博士号を幾つも持ってる超インテリだそうで(ゴシップ紙情報)、 こういうことやりたかったんだろうなあと大変微笑ましく。