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11.19

『黄金を抱いて翔べ』

本日は大作系日本映画でもと軽い気持ちで井筒和幸監督『黄金を抱いて翔べ』 を見に行ってみたら、これも↓に引き続き結構がっつり南北朝鮮にまつわる物語で、ちょっとびっくりしてしまった。男どもモルヒネ打ち過ぎ。
日本推理サスペンス大賞を受賞した高村薫の小説が原作ということで、 基本的には金塊強奪事件をめぐるあれこれにはらはらする話ではあるんだけど、それに関わる6人の男たちと大阪府吹田市という微妙過ぎる土地の背景がほとんど説明的な場面がなく進み、でも、北朝鮮のスパイとか共産主義とかキリスト教の神父とか、なんとなくは伝わったけど若い一般のお客さんにはかなり意味不明な話に感じられたんじゃないかしら。最後のモノローグの意味を理解するためにもこれは一度原作を読んでみたい。
しかし大阪が舞台ということもあってか緊迫した状況なはずなのになんか笑える雰囲気とか、思いっきり2012年の日本が舞台のはずなのに(『エクスペンダブルス2』が公開中)ボロいアパートの一室で平気で銃撃戦が起こったりオフィス街のビルが爆発しまくったり、とりあえず殴り合うチンピラたち、20億の金塊狙ってるわりには計画性なさ過ぎじゃないかと突っ込みたくもなったけど、でも中々。でも大阪人だからってそない551は食べない。
そしてこれは、一見妻夫木くんと東方神起のどれかのBL的ビジュアルを楽しむ映画、と見せかけて、完全に浅野忠信の凄さを見るための映画。 ここまで不気味にかっこいいたーくんを見れただけで満足、米軍ヘアの真骨頂。ブッキーの、ディカプリオでも意識してるのかとりあえず眉間に皺寄せはあんまり成功してるとは思えなかった。