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12.07

Play恋

試写で一度拝見してるし、チラシに応援コメントまで載せてもらってるけど(しかしさすがにこの錚々たるメンバーの中に混じるのは我ながら浮き過ぎ…)、諸々確認したいことがあったので二度目の三宅唱監督『Play back』を。公開開始から結構経ってるのに中々の客入りで何より。
二回目にしても、やっぱりこのかっこよさはずるいよなーってくらいかっこいい映画で、35ミリフィルムはやっぱりいいなあと唸りつつ、二回見ても最終的に個人的にかなり好きな三浦誠己がプレイバックしてるようでしないような謎はよくわからなかったりしたのですが、今回ようやく確信を持てた事実がひとつ。私、菅田俊にかなり声似てる。完成度の高い物真似できます。

その数日前にはマドンナ監督『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』を見たのだった。マドンナ姐さんはかなり本気でリスペクトしてるし、映画監督デビュー作も好きだったし。
現代のニューヨークで有名分析医の妻として生きるウォーリーの物語と、英国王エドワード8世と不倫の末結ばれたウォリスの大恋愛の物語とが、遺品オークションに出された芸術品を通して、時代は違えど男や偏見に理不尽に翻弄される女性の姿として時間を超えてplay backしながら描かれる、これまたよく出来た映画でした。こちらも、当然だけどファッションも音楽も唸り声が出るくらいかっこよく、イギリス皇室を描いている作品では『英国王のスピーチ』なんかより全然いいよ。国王を惚れさせて国を動かす程の女の魅力が、顔でも若さでもグラマーな身体でもなく「完璧な着こなし」ってのが痺れるじゃないの。エレガントな格好でロックに合わせてダンスってのも痺れるじゃないの。
現代のウォレスが浮気性の旦那に殴られてDVを受けるシーン、可哀想やけどでも女も対抗して結構互角に殴り合ってて、しかしこれはマドンナ姐さんくらいマッチョな女じゃないと不可能じゃないかなとちょっとだけ突っ込みたくなった。でも姐さんが、 女性を描くときにここまで産む/産まないに重点を置くとはちょっと意外で、色々考えさせられたりもしたお年頃。