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1.31

『ルビー・スパークス』

実はこっそり大好きな作品『リトル・ミス・サンシャイン』の監督たち(ご夫婦)6年振りの新作となれば見逃すわけにはいかぬと思っていたわりには上映終了ギリギリに駆け込むことになったけど、ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督『ルビー・スパークス』 をようやく。
一発屋の小説家である主人公のメガネ青年の元に、自分が想像の世界の中で作り上げたはずの理想の女の子(重め前髪&カラータイツがマストアイテム)が現実の存在として突然現れ、当然のように一緒に生活しだすという、世界中のモテない君のファンタジーっちゃあファンタジー、でもこれ十分ホラーと言えなくもないよなと思いながら鑑賞、こんな話にどうやってオチつけるんだろうと期待してたわりにはこのラストはちょっと残念かなと感じなくもなかったけど(最後に現れるルビーちゃんそっくりさんはやっぱりルビーちゃんでよかったように思う)、センスよくラブリーな世界、お洒落なポップミュージック、なんかいいよなあと微笑んでしまう家族たちのやりとり、まさかのアントニオ・バンデラスとエリオット・グールド、なんか憎めない可愛らしい映画だった。
自分の理想のままに作り上げたはずの彼女がだんだんと自分を苦しめるようになっていき、男なんて結局妄想であろうと現実であろうと女に対して同じような酷いことを繰り返してしまう、と言い切る程に開き直れてないのがゾーイちゃんもうちょっと頑張って欲しかったかな。
で、この主演と脚本も務めるゾーイ・カザンちゃんはエリア・カザンの孫娘で、相手役のポール・ダノとは実生活もカップル、本作ではふたりで製作まで務める、って、これ以上無駄に自意識爆発させないよう、まっとうな大人の女になって欲しいと遠い島国から願っておく。