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3.06

『奪命金』

のんきに風邪引いて寝込んでる間に上映終了間近になっていたので慌ててジョニー・トー監督最新作『奪命金』 を見に行ってきた。
宣伝文句にある「金融サスペンス」とははてどういう意味だと疑問に思っていたけれど、なるほどこれは確かに金融サスペンス。明らかに堅気じゃない男たちがいかがわしい中華料理屋で組長の誕生日パーティーってえらくデジャブ…、じゃなくて、普段のジョニー監督作品的な派手な銃撃戦はなく、特に決め!というシーンがあるわけでもないものの、不穏に流れる腹に響く重低音をバックに、小さな部屋で液晶画面に映る数字(株価)のためにこれは相変わらず濃ゆい顔の男たちが右往左往する姿がめちゃくちゃスリリングで、確実に何か起こりそうで中々起こらない、でもラストはひどく痛快、『アウトレイジ ビヨンド』にも似たかっこよさに痺れた。
タイトルの文字通り命を奪うカネとして、一応人が死んだり殺されたりするけれど、お金のためにそんなことするバカバカしさを一手に担っている様なチック症のチンピラがひどくおとぼけで、ドキドキするけどなんか笑える微妙なセンスもひどく好みでした。満足。
以前からパチンコレベルでもギャンブル嫌い派の私には、株とか投資とか、ちょっと知的に見えるだけどほんとにただの博打にしか感じられなかったんだけど、やっぱりそうなんだと改めて確認もできた。博打で首くくるヤツはおっても家建てるヤツはおらん!ってよく母が言ってます。それにしても、香港の働く女性たち、美脚過ぎないか。