BLOG

3.13

『ムーンライズ・キングダム』

もちろん見逃すわけにはいかぬと強風の中、ウェス・アンダーソン監督『ムーンライズ・キングダム』 をようやく。
いやあもう、前作『ファンタスティックMr.FOX』のときも言ったけど、とりあえずこのセンスの時点で、桐島なんちゃらとかに喜ぶ日本人が勝てるわけないよな。94分間全シーン全カット映ってるものが完璧に可愛いんだもの、建物から衣装から子どもが使ってるブランケットまでパーフェクトにキュート。あんまりにも愛らし過ぎてアニメ以上に絵本みたいなビジュアルにただただ心奪われかけたが、しかしそんなことに気をとられてる場合じゃないってくらい映画自体もほんとに素敵で、うっとりしきりでした(この映画がR12って、映倫の想像力が逆にエロいわ)。
小さな島で暮らす、周りから問題児扱いされてる少年と少女が恋に落ちて駆け落ちを計画しちょっとした冒険をするという、内容自体はどうってことない(『小さな恋のメロディ』は見たことないけど…)お話だし、あまりにも世界が小さいとか、最後結局はどうしようもないけど優しい大人に守られるんだとちょっと意外で、それにがっかりする人がいることもわからなくはないけど、でも、あの子たちは子どもなんだから、守られなきゃいけないんだから、これはこれでいいんだと思った。実写版しずかちゃんのようなパンチラワンピース少女の小さな胸のふくらみが大きくなるまではウェスさんの世界にいればいい。
と基本的には満足なんだけど、どうも主演のメガネが見ててちょっとイラっとする芝居だったのと、あまりにもスヌーピーがあっさり殺されてしまうのだけはちょっと納得できませんでした。
それにしても、先日こっそり見た『ダイ・ハード/ラスト・デイ』はほんとに酷かったブルース・ウィリスに、ここではちょっと泣かされるだなんて。やればできるハゲ。