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3.31

『愛、アムール』

マイブームは梅沢富美男です。

一部では人気らしいが今まで一本もこの監督の作品を見たことがないのに何か理由があるわけではなく単に興味がなかっただけで、今回も、ただユーロスペースさんでカラックスを見ようと上映10分前に劇場に行ったらまさかの立ち見、仕方がないから近くで別の映画をと探した結果一番タイミングがよかったからという消極的な理由でミヒャエル・ハネケ監督『愛、アムール』 を見るハメになったのですが、一応パルムドールとかアカデミー賞とか穫ってるんですよねこれ。にしては信じられないくらい酷かったんですけど。個人的な印象は、知的ぶった園子温。
ハイソでインテリな老夫婦の妻が病に倒れ、半身不随になるわだんだん頭もぼけてくるわ、その介護をひとりで引き受け黙々と生活を続ける(妻は元気なときに入院を拒否している)献身的な夫、そりゃ大変だろうと思うけど、でもなんだか常に夫婦の格好は小綺麗で住んでる家もやたら豪華で(この人たちがアジア圏のガチな介護の映像とか見たら本気で引くだろうなと思ってしまった)イマイチ現実味がないし、「治療する」とか「重荷」って言葉が頻出するもんだから障害者医療への意識レベルが低過ぎるのにも苦笑い。なのにこのラスト、崇高めいた顔して自分勝手なだけじゃないか(監督も主人公も)と大いにぷりぷりしてしまいました。殺人が愛とか意味不明、どこの国にもこういう、他人の不幸を弄ぶ系映画が好きな人たちってのがいるのかねえ。
確かに、徐々に衰弱していくエマニュエル・リヴァの演技は迫力があって見応えはあったが、実際家の中に鳩が乱入したとき人はもっとパニックを起こす(数回経験有り)。