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10.08

『クロニクル』

なんか一部で話題になってるらしいよってことくらいしか情報を持たず、ジョシュ・トランク監督『クロニクル』 を見に行ってみたら、確かに平日のレイトショーだと言うのにほぼ満席で、えらい人気らしい。
地味で冴えない男子高校生三人組がひょんなことから超能力を身につけて、そのうちのひとりが調子になって暴走していく、その様子を彼が趣味で回しているビデオカメラ視線で臨場感たっぷりに見せてくれます。85分と短めの作品ですが、個人的には途中で「もうええわ、なげーよ」と思ってしまった…。人がびょーんと飛んでいく様子とか雲の上で打ち合わせするのとかは素直に面白かったけど、この、人を苛つかせる主人公のオタク青年の顔と、映画自体から漂うオタク臭に全然乗れず。苦手な『キック・アス』と似たものを感じた。
超能力を身につけてテンション上がって学校のパーティーで派手な手品を披露、くらいまでは笑えるけど、それが突然「生物界最強だー!」とか言い出してダークヒーローみたいになっていくのは、だいぶ引く。友だちは普通にめっちゃいいヤツやのにそれはあっさり殺すとか、中途半端に複雑な家庭環境とかもようわからんし、お金が必要ならせこい強盗なんかじゃなくて銀行を爆破するくらいすればいいじゃないか。
まだ28歳らしい監督さん(「AKIRA」がお好きなんだって)、次回作までにもうちょっと大人になってくれてることを願う。