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12.29

『受難』

聖夜の夜にひとりで行ってみたら小さい劇場は見事に男性客だらけ(友人発見)だった吉田良子監督『受難』ですが、果たしてこれはエロ映画なのかコメディなのか。
どこまで原作通りなのかわからないけど、よくまあこんなバカバカしい話を考えたもんだし、映画化しようと思ったもんだとけらけら笑いながら鑑賞(しかし撮影は芦澤明子&音楽は大友良英で、真面目)。岩佐真悠子演じる敬虔な主人公フランチェス子の性器に人面蒼ができてしまい、しかも古館寛治演じる(「ごちそうさん」ファンとしては微妙な心境)そいつが彼女に向かって股間からばんばん罵声を浴びせ、ひとつの身体を舞台にふたりの掛け合い漫才みたいなのが展開され、最終的には愛し合うという。ふざけきってるようで、でも、主演の岩佐真悠子が中々面白い頑張りを見せていて、全裸で疾走する姿とか、結構ぐっとくる瞬間も。話自体奇想天外だけど、これは地味なこじらせ女子には受ける可能性があるんじゃないかしら。