2.10
マイロランス
怠惰な私のためにありがとう下高井戸シネマさん、ってことでだいぶ出遅れたけどようやくグザヴィエ・ドラン監督『マイ・マザー』(09年)&『私はロランス』(12年)を二週かけて鑑賞。
現在24歳、ゲイをカミングアウトしてる美青年の監督さん、一本は自身で主演もこなし、両作品とも同性愛者や性同一性障害が主人公。最近のこじらせブームは何が面白いのかまったくわからない私でも、うん、ここまでこじらせるなら逆に立派、と思わせてくれるこじらせっぷりで、別段すごい映画だとは思わないけど、これはこれでいいんじゃないかな。作風とかストーリーは全然違うけど、盛り上がってる人たちの雰囲気も含め、感触としてはテン年代の諏訪敦彦、でどうでしょうか。
バリバリにキメたつもりで流れる音楽や趣向を凝らしまくった演出や編集が、いちいちダサイなあと思いながら見てたんだけど、でもこれを作ってるのはナウな若者なわけで、この感覚を理解できない私の方がもはや遅れてるってことなのか、単にセンスの違いなのか。
ゲイだからってわけでもないんだろうけど、両方の作品とも出てくる女たちが自分勝手にヒステリーで相当うざく描かれていて、男の人って大変だなあと痛感致しました。