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2.11

『ビフォア・ミッドナイト』

前二作が大好きだから今回も期待してたけど、実際は期待以上、ぞくぞくするほど面白かった、リチャード・リンクレイター監督『ビフォア・ミッドナイト』
倦怠期を迎えたアラフォー夫婦の痴話喧嘩を延々見せられてるだけなのに、108分が本当にあっというま。何なんだろうこれは。もちろんただ喋ってる姿を映してるだけじゃなく、死ぬほどきめ細かい映画ってことはわかるんだけど、それにしても凄い。一日何カット撮影してんだろう。
二枚目要素がほとんどなくなっていい感じにダメオヤジになったイーサン・ホークと、ちょっとびっくりするくらい二の腕に貫禄のついたジュリー・デルピー、これはさすがにやや更年期障害入ってるって設定だよねと思うくらい、自称フェミニストの私が見ても「もうちょっと男に優しくしてやってよ…」とイーサンが不憫になるほどジュリーの容赦なくノンストップなヒステリーを、男は疲れるだろうし、まだ30代で子どももいない私にリアルに理解できてるとは思わないけど、でも、見ながらちょっとにやにやせずにはいられない。娘が双子ってのがまたね(姪っ子にいるから大変さはなんとなくわかる)。帰宅するのは6時半じゃなくて6時なの(でもこれ、相当映画好き同士じゃないとカップルで見るのはオススメできないかもね)。
しかしまあ、イライラしてる女はどんなに元が良くても決して美しいもんではないんだなと改めて学習、これからは気をつけようと深く心に誓いました(観賞後まんまと「酔っ払ったときほんとにあんな感じだよ」と言われました)。