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2.24

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

165分という長さに気が引けていたマーティン・スコセッシ監督『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 だけど、実際見てみたら爆笑するのに忙しくてあっという間に終わってしまった。私が見た中ではスコセッシ最高傑作、めっちゃ面白かった。孫に感動的な手紙書いてたくせに、開き直ったじじいってやばいな。
実在の人物だという、若くしてウォール街で成功した株屋の主人公演じるはレオナルド・ディカプリオ、酒もセックスもドラッグも常識の100倍はやるけれど、一番ブッ飛んでハイになれるのはとにかくカネ!カネさえあればシラフでもラリれる!映画の9割は超ハイテンションな下品で最低な乱痴気騒ぎの描写、アホらし過ぎて笑わずにはいられない、ホリエモンや与沢翼なんてまだまだ甘い、登場人物も9割はまともな状態じゃない、ひたすらそんな勢いで三時間近く進んだ挙げ句、最終的に一応FBIに捕まったりもするけれど、特に教訓めいたことがあるわけでもない。素晴らしい。そんな世界に絡む女性の描き方もすごくいい(中途半端にカネの話をさせないところがよろしい)。ウチの父も豪華クルーザーに母の名前をつけてました。
でも、クラブハウスでクスリが効き始めたところは『ギルバート・クレイプ』で、船で大変なことになるところは『タイタニック』と、レオ様の出世作へのオマージュも忘れないのねとほっこり。家に帰ってからのやりとりは障害者プロレスにしか見えなかった。是非とも今作でレオ様にはオスカー取ってほしいなあ。
しかし、『フライト』のときにも感じたけど、アメリカ人のドラッグに対する妙な罪悪感の薄さって何か具体的な理由があるんでしょうか??