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3.24

『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

ぼーっとしてる間にすっかり上映回数が少なくなっていたので(最近早過ぎるよー)慌ててアレクサンダー・ペイン監督『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』 に駆け込む。
インチキ宝くじの賞金に当たったと信じ込む頑固でアル中な、ボケてるのか正気なのかもわからないよぼよぼの父親と、今イチぱっとしない中年の息子のロードムービー。舞台になるアメリカの町もかなり寂れてる感じ、登場する人物の9割は老人、ときどきドラマチックなことも起こるけれど、映画のテンポもその老人たちのように超スローペースな牛歩映画、それでもまったく退屈はしないし、むしろもっと見ててもいいと思えるような幸せな映画でありました。自分の故郷でこんな映画をモノクロで撮るペインさんは多分すごくいい人。
静かな白黒画面にきれいなシーンが続くけれど、特に気張ってキメてやろうという変なエロ気は感じられず(タル・ベーラ的な)。「ビールは酒じゃない」という名言には心打たれ、口うるさいおばあちゃんとの不意のキスキーンには胸キュン。
意地悪く言うと幾つになっても男のわがままは誰かが許してくれるのねと呆れることもできるが、基本的におばあちゃん子の私はお年寄り全般に弱いので今回は素直に感動したのでした。