4.11
『オーバー・ザ・ブルースカイ』
勝手に爽やかな恋愛映画を想像してフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン監督『オーバー・ザ・ブルースカイ』 を見てみたら、まさかの難病モノで、だいぶびびった。
ベルギーの片隅で、髭もじゃのカウボーイと金髪のタトゥー娘が恋に落ち、結婚し、娘が生まれ、幸せな日々が続くと思いきや、現実は厳しい。そない厳しくなくてもって言うくらい厳しい。この展開で泣くなって方が無理な話で(観客は5人くらいだったけど全員泣いてんじゃないかってくらい嗚咽の声があちこちから)、だーだー泣かされたし、主演のふたりも周りのおっさんたちもみんないいし、流れるブルーグラス・ミュージックの使い方やライブシーンの多幸感も素敵、だと思うんだけど、どうも77年生まれの監督さんのいい映画撮りたい感(シネフィルっぽいってのとはまた違う)が目について、今イチ乗り切れず。全然悪くないとは思うんですけどね。次も頑張ってほしいですけどね。
ベルギー人の、アメリカ合衆国に対する愛と憎悪って結構複雑なのねとお勉強にはなった。