6.02
『シンプル・シモン』
ラブコメは断然アメリカ映画派の私がスウェーデンのアンドレアス・エーマン監督『シンプル・シモン』に思いっきり胸キュンしてしまったのは、85年生まれの若い監督さんが真面目にアメリカのラブコメが好きなんだろうなあと勝手に親近感を抱いたからなのでした。
アスペルガー症候群の主人公が、唯一自分を理解し優しくしてくれる兄に理想の恋人を見つけてあげようと奔走するも、病気のせいで他人との距離感はおかしいし恋愛感情なんて理解できないしで色々と問題を起こしてしまう、が、ヒュー・グラントの助けを借りて、最終的には自分自身が最高にロマンチックなラブコメの主人公に。この兄弟の共依存ぎりぎりの関係とか、ヒロインとなる女性の豪快な可愛らしさ(と、酒飲みの女友だち)とか、色々と趣味がよくて、90分内というコンパクトさも映画の内容にマッチしていて、非常に満足度の高い作品でした。シモンくんの澄んだ瞳もきれいでねー(プロフィールを見たらかなりエリート俳優らしくてびびったが)。
さすが北欧、ということで、劇中出てくる部屋のインテリアや色彩感覚もめちゃくちゃオシャレで、それを見てるだけでも楽しい。監督の次回作が楽しみ、オススメ。
と、映画にはまったく文句はないのですが、上映しているユーロスペースさんがもうちょっと空調強めだったらより嬉しかったかな…。鑑賞中扇子が手放せない暑さは辛かったです…。