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6.03

『そこのみにて光輝く』

佐藤泰志原作の函館を舞台にした物語、って言うから、勝手に、不幸な男女の恋愛ドラマを想像してた呉美保監督『そこのみにて光輝く』 だけど、映画のファーストカット、ボクサーパンツ一丁の綾野剛のお尻のどアップを見た瞬間、「なるほど、BL映画か」と自分の間違いに気付き、見方を訂正。そのあとはただひたすら、ヒモ顔の綾野剛と野性の猿みたいに動き回る菅田将暉くんのいちゃいちゃとじゃれ合う姿を堪能。夏という設定だから、函館だっていうのに基本的に出演者の肌は大いに露出され、男女の二の腕が光輝く。そういうものとしては、楽しかったです。以上。
もちろん、二の腕どころか胸も堂々と露出して池脇千鶴は頑張ってると思ったけど(でも、セックスシーンすら綾野剛をメインに撮るのはさすがに女優がちょっと可哀相じゃないか)、家族のために売春し弟の更生のために暴力男の愛人になり寝たきりの父親の性欲処理まで背負ってる、不幸代表みたいな女性の姿を、敢えて言うけど、女性監督が描いたにしては全然甘過ぎるんじゃないのと、まったく心動かされなかった。せっかくこんな役者さんがいるんだから、喜劇くらいにすればよかったのに。夜は性のお仕事、昼は塩辛工場、って、どんなけイカ臭いねんとちょっと笑ったけど。
でね、もう本当に私このカメラマンさんの映画無理。