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7.03

『螺旋銀河』

撮影に少し協力したご縁で、草野なつか監督『螺旋銀河 antonym』を試写で拝見させてもらう。多謝。
これが初長編監督作という85年生まれの女性監督さん、映画自体も若いふたりの女が主人公、シナリオライターの学校に通う気が強く華やかな綾と、見た目も性格も地味そうなOLの幸子がひょんなことから出会い、あれよあれよとふたりでラジオドラマのシナリオを共作する事態にと進んでいくも、綾に対して熱くて重い感情を暴走させだす幸子…、と説明すると、一見、岡崎京子や魚喃キリコ系のまあ珍しくないライトなガールズムービーかと思われそうだけど、もちろんそういう一面もあるんだけど、映画の中の現実とドラマの脚本が交差していく物語が進むにすれてじわじわと加速するサスペンスと、変化していくふたりの女の関係と女優たちの表情に、決してライトではない緊張感を感じずにはいられず。甘く見てると火傷する、かなり本格的にかっこいい映画だった。まさか映画で自分ちの猫の骨壺が見れるとは思ってなかったけど。
暗闇に浮かび上がるコインランドリーやオフィスの屋上、大阪の海などロケーションも印象的だけど、やっぱりこれは主演のふたりの女優、渋谷麻美と石坂友里(『ひとつの歌』)の存在が素晴らしく。女って短期間(撮影中)でここまで変化する生き物なんだなと怖くさせありました。
今のところ一般公開は未定だそうで、でも今月開催されるSKIPシティDシネマ映画祭2014 で上映されるそうで、これは是非とも多くの人に見て頂きたいので、是非是非。