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7.06

『わたしのハワイの歩きかた』

私としたことがなんだか最近ハワイ不足だわと反省、せめて映画で補充しようと前田弘二監督『わたしのハワイの歩きかた歩きかた』 なんて見に行ったのがバカだったのか。途中から「私のハワイを汚しやがって…!」という思いで胸がいっぱいに。
榮倉奈々ちゃん演じる出版社勤務の主人公が現実逃避のためにハワイに行く、というのはまあいい。でもそれが、社長をゆすって強引に経費出させて、って、女の労働ナメ過ぎやろ、と出発前から許し難い設定。到着後も、グリーンカード取得のため現地の金持ちを捕まえることに必死な女友だちとつるんで何かしらやってんだけど、これが完全に先日のラブコメ会で説明した、ガールズトークの面白さの本質を間違えた、とりあえず若い女が下品な話してりゃ面白んだろという最低な認識の元に作られてるものだから、見れたもんじゃない。登場人物たちの自分のことしか考えてない性格の悪さが本気で不愉快、こんな女たちと死んでも友だちになりたくない。と、ひたすらどうしようもない展開の末、コメディとして見せ場のドタバタ騒動も殺人的にぬるい演出で、本気でうんざりしたところ、ラストのセリフが奈々ちゃんが好きな男に向かってわざとらしく「わたし、もうすぐ結婚できるかな〜?」って、惚れた男にプロポーズくらい自分でしろよと後ろからとび蹴りしたくなった。若い女バカにし過ぎ。
だいたい、モアナサーフライダーでロケしときながらサンデーブランチが出てこないとかハレクラニすら映さないとか、全然ハワイをわかってないわけ。有り得ない。奈々ちゃんの神々しい手足と加瀬亮の無駄遣い、宇野祥平だけが唯一の救いだった。
これでラブコメだとかぬかすのなら、監督には是非、ハワイを舞台にした超傑作ラブコメ『50回目のファーストキス』の爪の垢を煎じず生のまま百個くらい飲んで勉強し直して頂きたい。