7.08
『罪の手ざわり』
ハワイはもういい、今夏はイタリアだとバカンスの予定をたてたあと、ジャ・ジャンクー監督最新作『罪の手ざわり』 を見て、ライフルだのピストルだのナイフだの悪趣味な風俗店が普通の顔して登場する中国は怖い国だべーと震え上がったりもしたけれど、お馬さんが自由になれたならまあいいかと(さすがにショベルで殴られるゴルフプレイは怖過ぎた…)。
どんな映画かまったく知らずに見たんだけど、オムニバス作品だったんですね。現代の中国で静かに激しく怒りに震える男女が犯したそれぞれの罪、無表情な人たちが黙々と人を殺す姿はまるでヤクザ映画のようで、内容も映像もこれまでのジャ・ジャンクー監督作品とはかなり違うなという印象を持ったけど(本人出てた、よね?)、この優しさは個人的には好きでした。結構な残虐さをル・シネマのお上品なお客さまたちがどう思ったのかは微妙ですが。
全部やりきれない話やけど、やっぱり若い男女の物語が一番哀しかったかな。あの女の子、よくスッピン出したなと感心した。チャオ・タオのポニーテールの位置はどうなんだろうとちょっと疑問を感じた。見ながら、次回作には是非マキタスポーツを起用して頂きたいなと思った。