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7.17

『渇き。』

グル・ダッドかと思ったら中島哲也監督だった『渇き。』 を見たのが数日前なので、既に「疲れた……」くらいの記憶しか残ってないのですが(まあ予想してたけど)。平日の夜のシネコンに見に行ったら8割は埋まってる客席のほとんどは制服姿の若者たちで(テスト終わりか)肩身が狭かったことは覚えてる。
極端に断片化された映像の洪水、あっちこっちに移動する時間軸、次々現れる登場人物、 なんかしら流れてる音楽、それらが相変わらず全然面白くなく、とりあえず人は殺され血は流れ、女は犯され男も犯され、ペキンパー?タランティーノ?的なバイオレンスに満ちてるんだろうけど、それがあまりにもぺらぺらで見てて全然怖くないから、ただの悪趣味にしか思えない。そういう直接的な描写よりも、ラストの雪山で軟禁される時間の方がまだ怖かった。
ストーリーも、宣伝ではえらい過激な風に売ってるけど、 シャブにハマった高校生が調子に乗り過ぎて馬鹿を見たってだけのことで、特に感心するところもなく。だってこの謎のヒロインが周りを狂わす前から明らかに父親の役所広司は狂ってるもんだから、狂気に対する恐怖すら最初から「だいたいこの程度なのね」とわかってしまうし。妻夫木のアメちゃんとかダサ過ぎるし。
その謎の主人公演じる小松菜奈ちゃんの、懐かしい言葉で言うとブス可愛いビジュアルは嫌いじゃなかった。こんな映画にめげず今後も頑張ってほしい。