9.07
『プロミスト・ランド』
イタリア旅行中のガールズトークでマット・デイモンが好きと言うと友人にマジ引きされた(彼女はマーク・ウォールバーグ派だった)のはかなり心外で、ガス・ヴァン・サント監督最新作『プロミスト・ランド』 でも相変わらずマットは素晴らしくかっこよく、やっぱええ役者だわとうっとりしたんだけど、映画自体は、普通の大人が普通に仕事してるだけの普通の映画過ぎて、戸惑ってしまった。いやとてもいい映画だってことはわかるんだけど。
大企業が資源開発のため貧しい小さな田舎町に再開発を持ちかけ、資本なのか自然なのかで信念が揺れる人々、ちょっと衝撃の展開なんかもあるけれど、だいたいが地味にだいたいいい感じに収まって、おじいちゃん(監督)の言いたいことはわかるけどさ、劇中のセリフにもあったけど、俺たちはあとは死ぬだけだ、って言われてもさ。それが悪いとは言わないが、なんともコメントし難い映画でございました(観賞後気になってタイトルの意味を調べてみたら、やっぱそんな単純な話じゃないとわかったけれど)。流れる音楽も緩やかな空撮も女優の趣味もとても好きなんだけどね。ジョン・クラシンスキーはほぼ完璧なラブコメ顔。