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9.11

ホンさん

この劇場でブルーレイ上映なら絶対自宅の50インチTVで見た方がいいんだろうなとわかりつつ、どうしても新作を早く見たくて我慢できずにホン・サンス監督『へウォンの恋愛日記』(13年)&『ソニはご機嫌ななめ』(13年)に行ってしまった。で、うっかり二本連続で見たものだから、見終わったそばからどっちがどっちかわからなくなり、過去の作品とも絡まって、もう具体的な感想は闇の中に。なんか、長回しが前より長いな、と思ったことは覚えてる。
でも、『へウォン…』から見たんだけど、冒頭いきなり、韓国の住宅街に普通の顔して現れるジェーン・バーキンに、なんちゅー図々しさや!とひっくり返ってたら、そのまんま本編も、もう一作も、相変わらずの図々しい面白さで、満足でございました。
相変わらず、若くてチャーミングな女の子に振り回される妻子持ちで映画監督崩れの大学教員が酒呑んでキスして酒呑んでるだけ、個人的に脳内キャスティングしてやろうかと半笑いになるほど、情けないだけの男の話が、延々見てても飽きない不思議。あのズームとか音楽とか、どこまで本気なんだろう。
俳優たちの、ダメ過ぎずイケメン過ぎないバランスも素晴らしく。個人的にはへウォンちゃんの生意気そうな顔と背の高い女の子特有の手足の動きが好きだった。しかしチキンが食べたい。