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10.22

『アンダー・ザ・スキン 種の補食』

とにかく、スカーレット・ヨハンソンの脱ぎっぷりが素晴らしかった(初のフルヌードだそう)、ってことくらいしか理解できてる気がしない、ジョナサン・グレイザー監督『アンダー・ザ・スキン 種の補食』 。冒頭から謎の映像、謎の登場人物、謎の展開、で、最後まで(ネットで調べてみると原作小説を読めばそれなりに筋がわかるそうだが)。
スコットランドの片隅で、人間の男を補食しながら生きてるらしいむっちり美女の正体が宇宙人なのか化け物なのか、何ひとつわからない、ってことだけはわかるな…と思いながら見てたんだけど、どうやらこの美女自身も自分の正体をよくわかってないらしく、だから、彼女が何を考えてるかの糸口さえないけれど、そんな女が自分の股間にライトを当てて驚いてる後ろ姿に妙に切なくなったりして。そりゃこんなわけわかんない世界に放り出されたら不安よなあ、みたいな。誰にもわからないことがわからないまま暴走していく感じは嫌いではなかった。
ジャンル的にはSFなのかな、でも寒そうな街の風景や食事のシーンの映像がやたら端正だったり、と思いきや爆走するバイクシーンの迫力が凄まじかったり。まったく感情に寄り添わないノイズみたいな音楽は観賞後ずっと頭に残って困った。