10.23
『FRANK フランク』
どんな映画かまったく知らず、時間がちょうどいいからという理由だけで見てみたレニー・アブラハムソン監督『FRANK フランク』 が、まあまあ良かった。
アイルランドの片隅でミュージシャンとして成功することを夢見る平凡なサラリーマンが、ひょんなことから、巨大なかぶり物をつけていないと他人と接せられない男フランクがリーダー、他のメンバーも困ったちゃん揃いの謎のバンドに参加することに。だんだんとフランクの才能に惹かれていく主人公はそのバンドをなんとか有名にしようとひとり色々画策するのだが。
上手く生きられない人たち、音楽やかぶり物を通してしか世界と繋がれない不器用な人間(それでもやっぱり無理で自殺してしまったり)、監督が彼らのことを大好きなんだなという愛は伝わってきたのが微笑ましく、前半のレコーディング合宿シーンはやや牧歌的過ぎてガキ臭いなと思ってしまったけど、誰もがyou tubeで再生されたいわけじゃないんだぞというまっとうな意見に納得できたのでまあいいかと。マギー・ギレンホールが良かった。
しかしこのフランクくん、顔はふざけてるけど、タンクトップ姿になればやたらとマッチョなボディー、ギターも上手に引きこなし、その正体はまさかのミスターSHAMEで、笑った。