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11.26

『6才のボクが、大人になるまで。』

ほんとこのダサい邦題には納得いかないものの、リチャード・リンクレイター監督『6才のボクが、大人になるまで。』は、内容的には非常に満足できる、素敵な映画でございました。
主人公の少年が6才のときから撮影を始め、その後12年間、彼以外の俳優も同じキャストでひとつの物語を語り続ける、という方法は、よく考えると監督のビフォアシリーズと同じようなもの、とも言えるけど、やっぱり今回は、小さな子どもたちの成長がリアルタイムに映画に映るという新鮮さが何よりも面白い。しかも主人公のメイソンくんが、最初はめちゃくちゃ可愛いのに結構微妙なビジュアルに成長していく様子も生々しくって良い。同じ年頃の甥っ子が6人もいる私にとっては個人的に感じることも多々あり。それにしても二番目の夫うざ過ぎ(てかこの母親、男見る目なさ過ぎ)。自転車で追いかけてくる友だちで泣いた。
しかし、まあ人生それなりに色々あるものの特にこれといって大きな事件が起こるわけでもない普通の人たちの日常を、ほぼ3時間退屈せずに見せる。と言うかむしろ、アホ丸出しのボーイズトークも記念日の大事なパーティーも同じテンションであくまでさりげなくカメラに映しながら、でもアドリブっぽさゼロの画面は、12年間考え尽くされた演出なのかと思うと、頭のおかしな映画監督もいるもんだとしみじみ。
そして質問、この作品、12年前の映像と最近の映像の画質がほとんど同じに見えたのですが、12年前から同じカメラで撮影してたってことなのでしょうか??