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1.25

『ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して』

ほとんど内容に関する情報を持たぬまま、アルノー・デプレシャン監督『ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して』 を見てみて、確かにとてもいい映画だとは感じたけれど、ここまで地味な映画も珍しいなとも感じ。
第二次世界大戦後に原因不明の頭痛に悩まされるアメリカのインディアンと、なんとも怪しげで何人かもよく分からない精神分析医が、とにかくただ会話を繰り返し、繰り返す中でふたりの関係が反転する様な瞬間が訪れたり、不思議な夢が浮かんできたり。正確な時間の流れもふたりの関係もはっきり掴めない、それこそ誰かの夢のような。
と、男ふたりの話なはずなのに、次々と現れる過去や現在の女たちがやっぱり重要で、デプレシャンさんはどこまでもロマンチストなんだなあとうっとり感心したり。インディアン役のベニチオ・デルトロ、友人曰くダメになったときの赤井英和、という解説がぴったりかと。