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2.11

『ビッグ・アイズ』

六本木での展覧会に行きそびれたことが悔やまれ過ぎるのでちょっと本気で大阪行きを考えていたくらい好きな監督だったのに、その気持ちが揺らいでしまったティム・バートン監督最新作『ビッグ・アイズ』 。どうしたティムに何が起こったと心配になるくらい、残念な結果に。
実話だという、60年代のアメリカで一大ブームを巻き起こした画家ウォルター・キーン、しかし本当は大人気「ビッグ・アイズ」を描いていたのはゴーストライターは彼の妻マーガレットだった、というネタ自体は面白いし、この時代に男からの抑圧に怒りを抱いたフェミニズム映画としても盛り上がれそうなのに、どうにもこうにも色々ぐずぐずで、何がしたいのかよくわからなかった。語り部の記者とか絵のモデルである娘とか、そもそもマーガレットがこの絵を描き続けた思いとか、全部適当に流し過ぎというか。一度くらい誰かの何かが爆発してほしかった。この残念さ、まさか最近離婚したヘレナ・ボナム・カーターが今までゴースト監督だったとか言わないでよと疑いたくなったりして……。
せっかくのエイミー・アダムスがもったいなかったのも悲しかったけど、「ブレイキング・バッド」のジェーンが久しぶりに見れたのはよかった。