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2.21

『マエストロ!』

個人的には、初代局長の息子が現局長を使って映画を撮るって事実が既に感涙ものな小林聖太郎監督『マエストロ!』 ですが、映画自体も普通に感動できる作品でございました。クラシックになんの知識もない観客にも優しい解説つき。
さそうあきらの原作漫画は未読、ぱっとしないオーケストラの再結成に集められた負け組楽団員、そこに突然現れたガラの悪い関西弁の謎の指揮者、 自分勝手な指揮っぷりに反発しながらもコンサート本番に向け色々とドラマが、と。団員たちの個人的なドラマも絡むから人数が多い分だけ長尺になるのは仕方無しか。それでも主演のイケメンこじらせ系クラシック男子松坂桃李くんの映画かと思いきや、実はちゃんと西田敏行リスペクトの映画になっていて。本当に指揮者に見えるからすごい。
一回は中止になりかけたコンサートが実行できるまでのくだりが超あっさり流されてたり、結局最後のおばさんは誰でどうなったのかとか、細かいことは気にしない脚本、でもクライマックスの演奏シーンで盛り上がるからこれでいいのかと。主人公の住んでるマンションが立派過ぎて、バイオリン奏者ってそんなに儲かるのかという疑問は残った。