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3.02

『ソビブル、1943年10月14日午後4時』

たまには真面目に、クロード・ランズマン監督『ソビブル、1943年10月14日午後4時』 (01年)。
ユダヤ人による蜂起が起こったソビブル収容所、400人が脱走した中で生き残ったたった100人のうちのひとりであるイェフダ・レルネルが16歳当時のことを語りながら振り返るドキュメンタリー。今作は98分とまだお手頃。
1943年のソビブルという場所について話すイェフダの声に、現在のソビブルの映像が重なる、映画自体が普通にかっこいいのと同時に、話の内容の禍々しさと穏やかな映像のギャップと、イェフダ自身の往年の二枚目スターみたいなビジュアルと、色んなものが混ざり合ってちょっとどうしていいかわからない。こんな歴史をまったく知らなかった私にはお勉強になっただけでも十分だったりするんだけど。そりゃこんな話してたら顔色も悪くなるわな。蜂起を起こしたその瞬間の語り、ランズマンの質問も含めサスペンスフルに引っぱり過ぎでちょっと笑ってしまった。