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3.27

『ブルックリンの恋人たち』

ジョナサン・デミプロデュース&アン・ハサウェイ主演のラブストーリーってことでだいぶ期待して臨んだケイト・バーガー・フロイランド監督『ブルックリンの恋人たち』 だけど、ものすごいあと一歩感が残った。
実家を遠く離れモロッコ辺りで仕事をしていたアンちゃんに母親からミュージシャン志望だった弟が交通事故で意識不明になったと連絡があり、急いでアメリカに戻る。植物状態の弟を前に、彼の持ち物やパソコンの記録から、今まで知らなかった彼の世界を知るうち、そこで出会った人気ミュージシャンと距離を縮め。その数日間を手持ちカメラで追うブルックリンを舞台にロマンチックに見せたいってのは伝わるし、弟の不在を埋める音の力を信じる方法も素敵だとは思ったんだけど、この展開じゃあさすがに何も残らな過ぎじゃないか。っていうか、弟が知ったらケンカ再熱するんじゃないか(私やったら「マジ勝手に何してんの」とキレまくる)。これなら俄然マンハッタン側の『はじまりのうた』派だけど、まあ86分と良心的な尺なのでこのくらいのライトさが丁度いいとも言えるのかもと。
途中から宮田亜紀さんにしか見えなかったアンちゃんに対し、母親役が片山さつきにしか見えなくて残念だった。