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4.08

『ディオールと私』

そんな興味のあるブランドでもないけど一応動くラフ・シモンズを見ておくかとフレデリック・チェン監督『ディオールと私』 を軽い気持ちで見に行って、最終的には感動して泣いてました。良い映画。
フランス語もロクに話せないラフくん(と呼びたくなる容姿)が歴史と伝統あるクリスチャン・ディオールのオートクチュールデザイナーに就任した日からショー当日までの8週間(異例の短さ)を追ったドキュメンタリー、だけど、その実は、本番数時間前まで針と糸でドレスを作ってるアトリエの超ベテランお針子さんたちの映画でもあり、色々トラブルがあったり揉め事が起こったりする日々を淡々と追うだけで彼女たちのプロフェッショナルっぷりに圧倒される。だから、決してみんなが本番を見れるわけではないけれど、ショー会場に足を踏み入れた時の職人たちの表情につい涙。もちろん、プレッシャーと闘いまくりながらぐっと堪えて仕事をしたラフくんの最後の姿もほんとお疲れさまと言いたくなる感動。
デザイナーと経営陣の衝突とか細かいいざこざとか、普通は外部に見られたくないだろう状況もちゃんと映されていて、この映画にオッケーを出したディオールの懐のでかさも素晴らしい。オススメ。