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5.13

『インヒアレント・ヴァイス』

確かに見たはずなのにその後の酒や麻酔の過剰摂取で映画の内容と現実が混濁し既に見ながら何を思ったのか記憶が曖昧になりつつある、ポール・トーマス・アンダーソン監督『インヒアレント・ヴァイス』 。ということは多分結構どうでもよかったってことなんだろうけど。
実は1冊も読破したことのないトマス・ピンチョン原作、70年代のラリッた世界をラリッた探偵がラリッた事件解決のためにふざけたことをああだこうだと。PTAの最近の、やたら重厚な空気を漂わせる数作品にはまったく乗れなかった派なので、それに比べると今回はだいぶ軽いノリになってるのはいいなと思ったけど、でもやっぱり、原作のぶっ飛び具合に比べて(読んでないけど…)まだまだ監督の生真面目さが中途半端に邪魔だなあと思ってしまった。ちょこちょこと笑える部分はあったんだけれど。
見事なもみあげホアキンくんは、映画以上にふざけてる感じが良かった。こんな豪華キャスト映画とは知らず、無意識に二日連続リース・ウィザースプーンだった。