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3.23

『SING/シング』

近所で字幕版が見れるうちにとガース・ジェニングス監督『SING』を見てみたら、クレジットで初めて知ったけど、主人公の声はマコノヒーだったのね。
倒産寸前の劇場をなんとか立て直そうとするコアラ支配人と一念発起を目指す歌手志望の面々のドタバタドラマ。動物たちの世界を描くということでどうしてもピクサーの『ズートピア』と比較してしまい、それに比べるとやっぱりトントン拍子に進んでいく物語に脚本の雑さを感じなくもないが、アクション映画の爽快さや音楽映画の楽しさに満ちていて、こちらはこちらで満足。最終的には、我ながらどんなけ歌モノ映画に弱いねんと呆れるほど涙。『ズートピア』が自分たちの世界の欺瞞に気付き自ら変化していくのに対し、こちらは、世界に馴染めない不器用な者たちが自分たちの工夫で世界を変えていく(と世界が変わっていく)。特に主婦のブタ子(リース・ウィザスプーン!)の活躍が泣けます。そしてスカヨハの声(歌声も)はやっぱり良い。
ただ、せっかくこんなに動物が出てくるんだから、それぞれの特徴を活かしたキャスティング(コアラなら何かに登る、とかさ)な方が面白みは増したような。ゴリラやクマがまんま悪者ってのも『ズートピア』的には怒られるんじゃなかろうか。ただ、どんな世界でもやっぱり男はバカでサイテー(ブタであれ象であれハリネズミであれ…)なのは仕方ないのか。
しかしこんな映画を世界で唯一全編吹き替えでやる日本、何なんでしょう。