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4.17

『ジャッキー ファーストレディ最後の使命』

やたらとお洒落な大統領の未亡人、くらいの認識なので、この機会にお勉強させてもらおうとパブロ・ラライン監督『ジャッキー ファーストレディ最後の使命』を見に行ったが、その思惑は大きく外れた。
あのジョン・F・ケネディの妻として、アメリカのファーストレディとして、もっと大層なドラマにしようと思えばいくらでもできそうな題材を、あくまで夫が暗殺された直後の行動のみに焦点を絞った作り方は、若干、ただの不安定な女の映画に思えなくもなかったが、いろんな意味で何かに取り憑かれたようなナタリー・ポートマン(やつれ過ぎなのは役作りかしらん)はなかなかの迫力で、見応えはありました。アロノフスキー節のアップな画面はやっぱり苦手やけど。
と、途中まではそれなりに楽しんだけど、神様みたいなジョン・ハート神父が出てきてジャッキーと話す内容があまりに凡庸で、結局そんなことやったんかいとちょっとずっこけた(あと、公の場にピンクのシャネルスーツって、相当な目立ちたがり屋よね)。
なので、期待したようなアメリカ史の勉強にはならなかったが、こんな重大な歴史的事件をチリ人監督(『NO』は未見)がフランス人カメラマンを使ってイスラエル人女優を主演に映画にするって、やっぱりアメリカはおかしな国だなということはわかりました。