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7.29

『甘き人生』

暑い中がんばった、マルコ・ベロッキオ監督『甘き人生』
1969年のトリノ、9歳だったマッシモ少年はある日突然大好きなママンが病気で死んだと告げられる。その事実をまったく受け入れられないまま、マザコンをこじらせて数十年、やがて愛する女性と出会い…。かなりパーソナルな話だと感じたんだけど、実話ベースなんですね。まったく甘くない人生ですけどね。
ベロッキオといえば『ポケットの中の握り拳』(65年)で主人公が母親を殺してめっちゃテンション上がってた、という記憶があったので、この母親愛はちょっと意外でしたけど、もちろん震える面白さでありました。最高に美しかった、マッシモの成長とともに描かれるイタリアの姿、窓からの風景、不穏な玄関、繰り返される映画の記憶…。イタリア人も創価学会!という衝撃もあり。
しかし、マッシモくんが幼少期可愛すぎたか(サッカー場でのはにかみ笑顔がたまらん)、大人になった姿にはしばらく動揺を隠せなかった。