BLOG

2.06

『デトロイト』

今年に入って初めての東京での映画だわ〜と浮かれて行くにはちょっと作品のチョイスをミスった感のある、キャスリン・ビグロー監督『デトロイト』。いきなり陰惨過ぎた。
1967年のデトロイト暴走の最中、一軒のモーテルで起こった惨劇を中心に、黒人青年と白人警官の「死のゲーム」をドキュメンタリータッチに臨場感たっぷりの映像で142分見せてくれるので、緊張感はハンパなく、しんどい(長いなとは感じなかったけど)。こんな極限状態絶対イヤ。そして事実なんだろうけどこのオチって、この事件をきっかけに再び暴動起こらなかったのが不思議ね。
これがアメリカの現実だとか日本もたいして変わらないとかもちろんそうだと思うばかりだけど、ここまで人間(=男性)を一切の同情の余地なく醜悪に描けるのは、やっぱりキャスリン姐さんさすがやなと思ったりしました。
最後に何か活躍するのかと思ったらただのナイーブな青年で終わったジョン・ボイエガくんに対し、『なんちゃって家族』ではあんなにウブかったウィル・ポールターくんがこんなことになっちゃってて、役者って凄いですね。