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3.21

『羊の木』

未年なので、吉田大八監督『羊の木』を今更見てみたが、なんか最近是枝監督とかがそうだけどこういう観客に対して「お前はどうなんだ?」と問いかける系映画が流行ってるのかね。それに対しては「お前に問われるまでもないわ」と答えるしかないんだけど。映画を使って人を試すようなことするの嫌い。
国家の極秘プロジェクトとして過疎の港町にひっそりと越してきた元殺人犯の男女6人、その担当を任された区役所職員。彼らの怪しげな行動の結果…、って話で、最終的には希望のある話ってことなのかもしれないけれど、散々思わせぶりな描写で引っ張っておいてこういう展開って、元犯罪者には何かあるかもと思わせる作り手に最も差別意識があるんじゃないのと思うですけど。事実主人公の錦戸くんはかなり最低な奴になってるし。そこに神とか持ってこられても、ちょっと無理があり過ぎかと。
冒頭の、優香がパフェを食べてる瞬間から嫌な予感がしたけど、やっぱり彼女の使い方もだいぶ失礼だと思うし、木村文乃もただのふらふらした女にしか見えない。全然羊出てこなかった。