6.10
『友罪』
瀬々敬久監督『友罪』を見たんですけどね、もちろん堅実で丁寧な演出と真面目な語り口に不満はないのですが、最近の瑛太の芝居苦手派にとっては結構キツかったですね…。何もそないに全身で闇抱えてる感表現しなくても、とちょっと笑ってしまった。そして浅野忠信の偉大さを改めて痛感したりした。
内容についても、どこまでが原作小説の問題なのかわからないけど、映画的にはクライマックスであろう公園のシーンで「え、もしかしてこの鼻でかジャニーズめっちゃアホなの…?」と悪い予感、ラストにかけて「うわ、ほんまにめっちゃアホやった!」とずっこけてしまった。だって、元カノに携帯の動画見せるとかいう行動はもう論外として、高校時代に犯してしまった自分の罪を、瑛太に対しても同じこと繰り返すって、かなり意味不明。そのことに気づいてひとりで大号泣されても、はあ!?としか。「いやあの切り返しの後にふたりは…」とか言われても、そんなん知らんがなとしか。結局この映画の中で余計なことしかしてないでしょこの鼻でか。
真面目に更生しようとしてる少年Aに対して、この救いのなさは辛いなあ。せめて救われない者同士、夏帆とは再会するとかじゃないと、このふたりは今後どこに行っても同じこと繰り返す(される)だけじゃないのさ。そんな殺生な、と私は思うけどね。
しかしそんなことより一番の衝撃は、あの毛量俳優佐藤浩一の後頭部がうっすら薄くなってたことだったりした。劇場で確認すべし。