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6.13

『ファントム・スレッド』

PTAにしては珍しく男の子たちの話じゃないのねと、ポール・トーマス・アンダーソン監督『ファントム・スレッド』を見に行って、確かに男女のラブストーリーではあるけれど、変態男とキチガイ女のいざこざをよくもここまで大袈裟に作るもんやと感動しつつ呆れつつ。
50年代のロンドン、クレイジーなまでにマザコンで神経質で仕事バカな有名仕立屋レイノルズと、彼に見初められた冴えないウェイトレスのアルマ。すれ違うふたりの愛は次第にとんでもない方向に…。そして姉貴のウザさも結構とんでもなく…(最終的にはざまあって思ったけど)。でも結局永遠の男の子のお話と言えなくもない。
時間が止まったような館に、母の亡霊、死と生を彷徨うようなダニエル・デイ=ルイス、狐と狸の化かし合い、の合間に、下世話な恋人同士のような駆け引き(ドレス抱えてダッシュとか、結局パーティー迎えに行っちゃうとか)のバランスが絶妙で面白かった、けど、個人的にはこの監督は現代劇のときの方が好きかな(超個人的にめっちゃ楽しみにしてた劇中のドレスにあんまり萌えれなかったってのもあるけど)。美術や音楽はすごくゴージャスで素敵でしたが。
それにしてもこのダニエルさん、めぢゃぐぢゃかっこいいな(世の男性は外出前にあれくらい身だしなみ整えるべきだと思います)。