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7.27

『バトル・オブ・セクシーズ』

まあまあ暑いですね。
テニス好きで映画好きのフェミニストなので、ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファレス監督『バトル・オブ・セクシーズ』を新生シネクイントさんで見ました。
とか言いながらビリー・ジーンのことは名前くらいしか知らず、予告とタイトルから勝手にバリバリの70年代ウーマンリヴものを想像してたら、結果的にはそうだけど、そうでもなかった。
きっかけこそテニス選手の男女間賞金格差をなくすために奮闘する女子選手と、あくまで女を馬鹿にする男どもとの戦いだけれど、映画自体はビリー・ジーン個人の性的指向などを含めた、彼女が自分の人生を自由に生きるための戦いの物語で、それが女性全体の自由につながっていく。無駄に大げさに盛り上がることもなく、じんわり感動。衣装や美術もエマ・ストーンもかわいくて良かった(グッズ、抽選じゃなく売って欲しい)。スティーブ・カレル演じるボビー・リッグスがただの男尊女卑野郎ではなく、彼は彼で賭博依存に悩むひとりの人間としてそのピエロっぷりもなかなか切なく。
百合映画としても素敵だと思うけど、それより旦那のええ奴っぷりに泣いた。
しかし劇中で繰り返される「男性至上主義のブタ野郎」って言葉が物語から30年以上経ってる日本ではまだまだ現役ってのがキツイわ。