BLOG

8.20

『悪魔の夜』

ほんとは毎日でも通いたかったアテネ・フランセさんでの「中原昌也への白紙委任状」ですが、暑さやら寝坊やらなんやらで初日しか行けず、ほぼ満員のお客さんと一緒にジャック・ターナー監督『悪魔の夜』(57年)をじっと見たのでした。
冒頭、モノクロの怪しげな煙の中から現れる悪魔らしきでっかいもののビジュアルが意外とファニーで、あんまり怖くない系のホラーなのかと思ったけど、悪魔くんはそれ以降ほどんど登場せず、主人公の心理学者がそのインチキを糾弾しようとしている悪魔教の教祖の振る舞いやそれを信じている人たちの行動が立派なホラーで(降霊会のシーンは爆笑したけど)、ゾワッとするラストも含め、大変面白かったです。
終映後の中原昌也氏とクリス・フジワラ氏のトークも、ホラー映画における即物的なゾンビのキャラクター化について、最後の感動的なセリフについての解説など、久しぶりに脳みそが働く素敵なお話を聞けたのでした。
それにしても夏の平日の昼間にこういうイベントに人(主に職業不明)が駆けつけるって、上京して20年経っても東京ってすごいなと本気で感心する。と他人事っぽく。