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9.13

『ボルグ/マッケンロー』

祝!大坂なおみ全米オープン優勝!!なので、ヤヌス・メッツ監督『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』を見に行ったんですけど、これかなり面白いからみんな見た方がいいですよ。初めて聞いた名前やけど、ドキュメンタリーの監督らしい。
孤高の天才、氷の男と呼ばれたクールな絶対王者ボルグと、キレやすくて暴れん坊の挑戦者マッケンロー。ふたりの伝説の80年ウィンブルドン決勝戦がクライマックスだけれど、映画の大半はボルグの半生。彼が抱えてる王者としての孤独、プレッシャー、幼少時代からのコーチによる戸塚ヨットスクール並みの人格改造と、見てるだけで「もうテニスなんてやめてしまえよ…!」と言いたくなるほどの苦しみが、非常に繊細に描かれていてよろしい。ボルグ役のスベリル・グドナソン、美しくてよろしい。
対するマッケンローの自信過剰の裏にある父親の存在。実は完全にふたりとも炎の男であって、そんなふたりが命がけでセンターコートに立つ、その試合シーンの臨場感も凄い(鍋島さんのコメントが素敵)。そして現実にはふたりが現在でも親友という事実が泣ける。スポーツもたまにはいいことする。
しかし、このボルグのキャラクターはどうしてもフェデラーを想起させるし、マッケンローのキレっぷりはセレナを思い出させる(実際先日の決勝戦のセレナに関してマッケンローは擁護するコメントを発表してましたね)。面白いもんですね。フェデラーも周りから「あれは宗教だ」とか言われてんのかしら…。切ない。