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9.25

『若い女』

久しぶりに映画館に私とお客さんもう一人だけという寂しい状況で見たレオノール・セライユ監督『若い女』ですが、それはもったいないってくらいに面白かったです。
フランスはパリにて、10年付き合った金持ちの男に突然捨てられて仕事も家も失い半狂乱になった31歳の主人公ポーラが、飼い猫と共にあちこち転々とするも無茶苦茶な性格から友だちにも母親にも拒絶されたりしながら、その先になにかあるのかないのか。
冒頭の精神病院(?)では、ボロボロにやつれ、パリジェンヌのわりにはだいぶイケてないな…と思った主人公が、エネルギッシュにジャンクフードを食べながら暴れまくった結果、終盤にかけてめきめきキレイに見えてく様に、雨宮まみさんの「美しくなるということは自由になること」という言葉を思い出したりしました。強くてイカれた女はかっこいいですね。監督さんは86年生まれの若い女ということで、これからもがんがん飛ばして頂きたい。
最近見た『タイニー・ファニチャー』と比べると(比べるのももどうかと思うけど)、全然こっち推し。そして『レディ・バード』が10年後これくらい母親と険悪になってれば面白いのにな…と思ったりしました。