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10.06

『若おかみは小学生!』

大人気らしい原作の児童文学は読んだことないんだけど、ひょんなことから高坂希太郎監督『若おかみは小学生!』というアニメを見に行ったら、これがなかなか面白かった。
事故で両親を亡くした小学生おっこが温泉街で老舗旅館を営む祖母のもとで生活を始める、そこで出会った幽霊や妖怪と交流しながら成長していく物語。
子どもの幽霊たちとおっこの、物理的にも心理的にも、距離感が独特で、なるほど子どもと異界の接し方って確かにこういう感じなのかもなと感心した(宮崎駿的なものともちょっと違う)。神事に関する詳しいことはわからないけど、何か意味があるのだろう。
そして冒頭の交通事故の演出がかなり秀逸、そして終盤そのことがフラッシュバックする様も、大人の都合で考えられてない真面目なお話の流れが非常に良かった。
みんなお別れすることを受け入れるラスト、それまでより大人になりながらも彼女は相変わらず圧倒的に独り、という世界にちょっと泣けた。こういう、ちゃんとした大人が作ったちゃんとしたアニメなら大歓迎よ。でもちょっとおっこちゃん、小学生の割にはおかみ業そつなくこなし過ぎかなと思った。
平日の昼間に行ったんだけど劇場は中年男性一人客が多めで、みんなマルクス主義者かな?(ちなみに殺意を覚える系のロリコンオタク的描写はもちろん皆無でした)