11.23
『ヴェノム』
予告を見たときには「凶悪な『寄生獣』ってことかな?」と思ってたけど、実際ルーベン・フライシャー監督『ヴェノム』を見たら、めちゃくちゃファニーな寄生獣であった。まんまと騙された。
これはヴェノムとトム・ハーディのバディものもしくはBL的なものとして楽しむのが正しいんだろうな、っていうかそれ以外の楽しみ方はちょっと難しいか。
こないだの『プレデター』でも感じたけど、最近のこれ系(地球外生物が出てくる系)映画って、もはや物語の細部とか主人公の葛藤とかはすっ飛ばしてとにかくテンポ良く見せ場まで進めることが最重要ってことになってるのかしらん。上映時間がコンパクトになってくれるのはありがたいけど、それだとあまりにも登場人物全員が単純過ぎるバカにしか見えないのがしんどい(むしろヴェノムが一番まともくらいに)。
しかしこの映画の場合は製作側が観客のツボをよくわかってらして、とにかくトムハをバイクに乗せて暴れさせればオッケー、バカなマッチョだけどたまらなく可愛い笑顔で全部チャラ、と開き直ったトムハ推しなのは悪くなかった。
しかし恋人役が本当になんの活躍もしないのにミシェル・ウィリアムズである(そしてあんなミニスカートである)必要性はまっったくわからなかったぞ。
と、特におもしろくもつまんなくもなかったんだけれど、この監督にはもうちょっと頑張って欲しかったかな…(わたしゃ『ピザボーイ』が好きでね)。