12.18
『おとなの恋は、まわり道』
一瞬90年代の映画かと思うよね、ヴィクター・レヴィン監督『おとなの恋は、まわり道』。キアヌ・リーブスとウィノナ・ライダーのW主演、『ドラキュラ』のあのふたりがこんないい感じの中年になって…と感慨深くならずにはいられない。
それぞれワケありの友人のリゾート婚に出席するため偶然同じ飛行機に乗り合わせた女と男、いい歳して恋人もいないふたりはお互いに毒を吐きまくりながら距離を近づけるようなそうでもないような恋愛映画。
87分間ほぼキアヌとウィノナの二人芝居、旅先で出会った男女の物語と聞くとリンクレイターあたりを思い出しそうですが、あんな気の利いたオシャレさはなく、キアヌのイケメンなのに性格がウザ過ぎる感じや、ウィノナのめっちゃ美人なのにこじらせ過ぎて面倒臭い感が微妙に現実的でクスクス笑ってしまう。喧嘩してたくせにとりあずサクッとやることはやっとく、そのノリも良かった(「何年ぶりかと考えたら死にたくなる」ってキアヌのセリフに爆笑した)。
最後までなにかドラマチックな出来事が起こるわけでなく、でも最後にはああよかったと思える、可愛らしい映画でございました。
ただ、序盤でキアヌがウィノナの仕事に対して嫌味を言う、そのことへのフォローが一言欲しかったかなー。