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12.21

『ガールズ』

すんごい久しぶりに(ぴあの特集以外で)国立映画アーカイブに行ったらまさかの日にちを勘違い、は前日のことで、本日はしっかりスケジュールを確認してから「スウェーデン映画への招待」特集にて、見ておいた方が良いとお勧めされたマイ・セッテリング監督『ガールズ』(68年)を。確かに、これは見て良かった。そして、ヒョウ柄のコート着ていけばよかった!と大後悔。
古代ギリシア喜劇アリストパネス「女の平和」を演じる女たちの、男への、つまり社会への世界への時代への怒りが爆発したフェミニズム映画、だけど(だから、か)、とにかくお洒落。女優たちのファッションはもちろん、現実と妄想と舞台を行き来する映画の演出自体も自由でポップ、しかし物語は刻一刻とシリアスさを突きつけてくる、そのバランスがすんごい面白かった。タイトルがウーマンじゃなくてガールズってのも良いね。
公開当時は批評家(男性、でしょうね)の反感によりセッテリング監督(もち女性)は長らく映画製作を離れざるを得なかったそうだが、悲しいかな、今見てもまっったく古びてない男性像。これでもかってくらい情けなくて幼稚で最低な男どもの姿には思わず笑ってしまったけど、マジ笑い事じゃないし。私もパイ投げたい。しかし「離婚する」って宣言するには映画が一本必要なくらい大変なことなのだろう今も昔も。
メインとなる3人の女優さんがえらい美人やなスウェーデン人ってみんなこんな綺麗なのかなと思っていたら、皆さんベルイマン映画の名女優だそうで、私がベルイマンやったら泣く。