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2.04

『アリー/スター誕生』

上映終了ぎりぎりに駆け込んだら超満員で、そんなことなら延長すりゃいいのにとブラッドリー・クーパー監督『アリー/スター誕生』をようやく。37年版も76年版も見たことないんですけど。
アル中のロック歌手ジャクソンが町で出会った音楽を愛するアリーと恋に落ち、彼に才能を見出された彼女は一気にスターになっていく、一見よくあるシンデレラストーリーのようで、実はそうじゃなかったんですね。
アリーと出会う前から心を壊していたジャクソンは、アリーと出会っても変わることはできず、愛し合ってるのに幸せになれないふたり。『ハングオーバー!』ではあんなに陽気な酔っ払いだったクーパーに何が起こってこんな哀しい男になってしまったのか(『アメリカン・スナイパー』なんか出たからか… )。
映画自体は、驚きの安心感と、余計なことが起こらない(お金に関する揉め事とか)サクサク進むテンポが初監督作とは思えぬ落ち着きっぷりで、めっちゃ感動した!とかではないけど、とても良い映画だなと思いました。最後に歌うシーンでふたりの思い出映像がほとんど入らず、ガガの歌う姿で通したのが大変よろしかった。アリーの父親とかオカマの友だちとか、勢いだけの脇役も素敵。
ちゃんと芝居してるガガ様を初めて見たけど、骨太な体と自信なさげな表情のアンバランスがなんとも不思議で、役に合ってたように思う。しかし、田舎娘からガガ化するまでがちょっと早過ぎて、これは彼氏も引くよね…と思わなくもなかった。