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4.01

『スパイダーマン:スパーダーバース』

洋モノのアニメは好きなので、ボブ・ペルシケッティ&ピーター・ラムジー&ロドニー・ロスマン監督『スパイダーマン:スパイダーバース』を見たよ。
シネコンの予告の時点で「Marvelモノはもうお腹いっぱい…」と胸焼けしたものの(ほとんど見てないけど)、さすがにこれまでのヒーロー映画とは一線を画す、斬新で若々しい「スパイダーマン」には「やっぱ『俺たちポップスター』のスタッフはできるヤツやな」と感心しました。
グラフィティアートを多用した平面的なアニメーションと、実写かと思うほど精密な背景、蜘蛛男が飛び回る躍動感と二次元からモノクロから自由なキャラクターたちには圧倒されること間違いなし。なのだが、これほどアニメとしてぶっ飛んだことをしてるわりには、映画自体がものすごくお行儀よく、キレイに収まり過ぎな印象がやや残念か。
(ネタバレってやつになるのか?)せっかく色んなスパイダーマンが時空を超えて集まるという面白いシチュエーションが、そこで止まってしまっているというか、どうせなら時空と一緒に映画も崩壊してしまうような無茶苦茶さが見たかったかな。時空を超えてるのに舞台はあくまでひとつの時間だから、集まったスパイダーマンたちが同一のキャラというよりバリエーションにしか見えなかった。「並行世界」という現象に、日本人と外国人の捉え方の違いがあるのかなとか、考えた。あと、グラフィティってフレームがあって初めて面白く見えるんだなと発見した。
それでもしかし、若いクリエイターが集まって、こんなアニメ映画を作るって、作品そのものよりも、こういうの考えて作れる人たちの頭脳すげー、とその才能に深く感動しました。ますますジャパニメーション(って今でも言うのか?)の死期は近いでしょう南無。