4.15
『記者たち』
ラブコメ派としてはもちろん尊敬してるし、『ミザリー』は幼少の頃家族で見た(ハワイにて)という貴重な思い出のひとつで、監督になんの恨みもないんですが、ロブ・ライナー監督『記者たち 衝撃と畏怖の真実』は、やたらと豪華キャストなわりにはやたらと退屈な映画でしたね…。監督、自分の役かっこよ過ぎやし。
911直後のアメリカ、嘘を根拠に戦争を始めようとするブッシュ政権と、どこまでも「真実」の報道を貫く記者たちの実話を基にした作品。もちろんその志と正義感は完全に正しいんだけど、最初から最後までそれでしかない映画には「いやそんなことはもう知ってるし…」と言いたくもなる。せめてもうちょっと若手記者の葛藤とかベテランたちと政権の駆け引きが起こるとかのドラマティック要素を入れて頂かないと、twitterのない時代のフェイクニュース合戦には今更感が響く、気がした。なんつーか、監督も登場人物もさすがに単細胞過ぎこんなことじゃそりゃトランプも勝つわな、って感じてしまった。
でも冒頭に出てくる黒人の少年、彼の名前もアダムだったけど、彼と同じような動機でアダム・ドライバーも入隊した過去があるし(あるんですよ)、当時アメリカ人には私には到底想像つかない感情が生まれたんだろうな…と思ったけど、この少年が映画に活きることは特になかったので、ずっこけた。
「ナイト・リッダー」という新聞社と、ああいう記事の存在は初めて知ったので普通に感心した。
気まぐれに挟まれるラブコメ要素は悪くなかった。特にジェネファー・ロペスギャグ。